学生生活・就職のTOPICS 経済学部の学生が子ども食堂「じじっか」で支援活動を実施

経済学部の学生が子ども食堂「じじっか」で支援活動を実施

経済学部では、学生の主体性と実践力を育むことを目的に、学外での活動を取り入れた「アクティブ・プログラム」を複数展開しています。学生が自ら社会課題に向き合い、PDCAサイクル(Plan:企画、Do:実践、Check:評価、Action:改善)に沿って取り組むことで、実社会で求められる力を体験的に身につけることをめざしています。

そのひとつとして、経済学部の長島正治教授が指導するプログラムでは、久留米市内の子ども食堂「じじっか」の協力のもと、「人と社会のつながり」や「地域での支え合い」について学ぶ取り組みを行っています。「じじっか」は、「実家よりも実家のようにくつろげる場所」をコンセプトに、子どもたちはもちろん、子育て中の家庭や不登校の若者など、多様な人々にとってのあたたかい居場所として、地域に根ざした活動を続けています。

久留米市内の子ども食堂「じじっか」
久留米市内の子ども食堂「じじっか」
じじっかパークと名付けられた交流スペース
じじっかパークと名付けられた交流スペース

このプログラムでは、現在、約50名の受講生が複数のグループに分かれ、週に1回「じじっか」を訪問。食事の配膳や片付け、学習支援、子どもたちとの交流などを通して、地域の中での支え合いや多様な価値観にふれる経験を重ねています。

取材当日も、学生たちは子どもたちと自然に打ち解け、和やかな空気の中で活動に取り組んでいました。 学生たちは活動を通じて、「子ども食堂はどのような役割を果たしているのか」「どんな人たちが集い、どんな雰囲気なのか」といった、事前に抱いていた疑問やイメージを、実際に現場に足を運び、自分の目で確かめながら理解を深めている様子が伺えました。

プログラムを受講する経済学部経済学科3年の古賀一生凜さんは、「インターネットで興味関心の近い人と簡単につながれる時代に、『じじっか』のような場所は少し時代に逆行しているようにも思えますが、だからこそ、普段出会えない人と関われる場所として、とても貴重だと感じます。子どもたちにとっても、学校や家庭以外の場所で社会とつながる貴重な場になっていると思いますし、“貧困”というと経済的な側面ばかりを想像しがちですが、社会的なつながりが乏しいという意味での“関係性の貧困”にも、この場所は寄り添っていると感じています。通っているうちに、もっといろんな世界を見せてあげたいという思いが生まれ、学生の間でもさまざまなアイデアが出てきています。」と、活動を通じての気づきや想いを話してくれました。

じじっかを運営する一般社団法人umau代表の中村路子さんは、「大学生が来てくれることで、子どもたちにとって“大きいお兄ちゃん・お姉ちゃんがいる”という存在そのものがありがたい。すぐに打ち解けて一緒に楽しそうに過ごしてくれていてうれしいです。ここでの関わりを通じて、学生たちにも“助け合って生きる”“支え合う”という感覚を体験してもらえたらと思っています。」と話をしてくれました。

学生たちは、今後も継続的に支援活動を行なっていく予定です。