久留米大学 大学院医学研究科
地域、世界、未来を担う人材育成と先駆的学術研究の発信拠点
地域
地域医療に貢献する優れた人材の育成
未来
卓越した能力、豊かな教養、人間性を備えた人材の育成
世界
先駆的な学術研究の実装、幅広い学識と国際的視野を備えた人材の育成

臨床力をつける大学院
久留米大学は前身である九州医学専門学校の創立以来、全国最多とも言われる病院経営者、診療所開設者を輩出し地域医療を支えてきました。また、本学は医学研究科に加えて複数の研究所や研究センターを擁しており、医療と同時に研究を追求する大学でもあります。
医学研究科では専門医など一定の試験で評価できる知識や技術を「静的能力」、静的能力を使いこなして主体的に問題を解決していく能力を「動的能力」と名づけ、その組み合わせでプロフェッショナルの能力を捉えています。動的能力には自律性、問題解決能力、仲間と協力する力が含まれます。
特に注目すべきは、久留米大学で実施された調査研究により、学位研究の経験が臨床力の向上に結びつくことが実証された点です。調査では、学位研究において正解のない問いに仲間と共に取り組み、試行錯誤を重ねながら自らの研究を完成させる経験が、動的能力の形成を通じて臨床力の向上に結びついていることが明らかになりました1(詳細はこちら)。さらに、臨床力は「個人として発揮される力」と「他者との関係性で発揮される力」に大きく分かれ、それぞれが階層構造をもつことも示されました2(詳細はこちら)。つまり、臨床力の内部には多様な能力が構造を成しており、その中心に「動的能力」が位置しています。研究経験は、この動的能力の形成を通じて臨床力全体に波及効果を与え、より高次の臨床力へと昇華されていくのです。久留米大学が、医療と研究の双方を重視し続けている理由が、まさにここにあります。
モチベーション理論ではこれらの力が高いパフォーマンス、精神的な健康、そして充実したキャリア形成に重要とされています。先が見通せない現代社会で未来を切り開くためには、あらゆるキャリアで静的能力を使いこなすための動的能力がこれまで以上に重要になるでしょう。
臨床力 = 動的能力 x 静的能力

医学研究科では様々な分野の先端的な研究が実施され、動的能力を獲得する機会を提供しています。そこで得られる動的能力は高度な研究を支えるとともに高い臨床力の礎となります。それぞれの研究分野や内容については「講座案内」をご覧ください。
久留米大学は建学の精神である「国手の矜持は常に仁なり」に則って医療・研究・教育・地域貢献を志向する大学です。「研究か臨床か」ではなく、「研究を通じて臨床力を鍛える」時代へ。医学研究科は研究・教育活動を通じて動的能力の獲得機会を提供し、研究科で学ぶ皆さんが高い臨床力を身につけ充実したキャリアを築くことを支援します。
動的能力をつける「論文の解剖学」
学位研究の最終成果は学位論文です。論文は難しく感じますが、仕組みがわかればそれほど難しいものではありません。『論文の解剖学(初級)』では、論文の基本的な仕組みを明らかにし、医療に変革をもたらした論文を理解していきます。
詳しくは論文の解剖学ページをご覧ください。
様々なキャリアと研究経験
第一線で活躍する医師に、いつどんな場合に動的能力を身につけたかを伺いました。インタビュー・ビデオ『医師の本分』をご覧ください。キャリアグラフでは静的能力と動的能力を身につけた経験がキャリアに沿って示されています。
学位研究で身につけた力は、その後のキャリアで生きてきます。様々なキャリアの積み方を下記よりご覧ください。





