学部・大学院のTOPICS 医学科と医療検査学科による多職種連携教育
今年度は「未来の医療」をテーマに合同発表会を開催
「協同学習」は、医師に求められるチーム医療に資する人間性(協同の精神)と、科学的探究力およびコミュニケーション能力を体得することを目的とした、医学部医学科1年生の必修科目です。本学では全国に先駆けて導入しており、日本医学教育評価機構(JACME)からも高い評価を得ています。医療検査学科でも「学びの基本Ⅰ」の中でこの手法を取り入れ、学生の主体的な行動力を育んでいます。
7月7日、筑水会館にて両学科1年生による合同授業を行い、多職種連携教育の一環として「未来の医療 ~その時あなたはどのように関わりますか~」をテーマとしたポスター発表会を開催しました。
多彩な切り口で描く「未来の医療」
今回の発表会では、両学科の学生が混成グループを組み、事前に準備した考察をもとに議論を重ねてポスターを作成しました。会場では、AI(人工知能)による診断支援や画像解析、手術支援ロボット「ダヴィンチ」の活用、再生医療、遠隔医療による地域格差の是正など、テクノロジーの進化がもたらす医療の変革について、38のグループが多様な視点から発表を行いました。
学生たちは、技術の利便性だけでなく、AIには代替できない「人間ならではの役割」や「倫理的課題」についても深く考察しました。発表では、「最新技術を使いこなす専門知識とともに、患者に寄り添う思いやりや高い倫理観が重要になる」といった、将来の医療人としての自覚が伺える提言も多く見られました。
活発な質疑応答と学生による相互評価
発表は、奇数班と偶数班に分かれて合計4つのセッション形式で行い、各セッションの終わりには、学生が自身のデバイスを用いて発表評価の入力を行いました。他者の発表を聴講し、客観的に評価するプロセスを通じて、自身の学びをさらに深める機会となりました。
参加学生たちの声
学科の垣根を越えて取り組んだ学生たちからは、多くの気づきや手応えを感じるコメントが寄せられました。
- 「医療検査学科から出された案が、医学科とはまた違う視点だったので勉強になりました(医学科学生)」
- 「お互いに素案を作って、共通項やそれぞれの要素を取り入れながらポスターを作成しました。時間が短く大変でしたが、それぞれの役割を理解してコミュニケーションを取ることは、将来働く姿をイメージできてよかったです(医療検査学科学生)」
- 「限られた時間でもスムーズに成果を出せたのは、役割分担が上手くいき、その後の連絡もスムーズに行えたからだと思います」
医療現場では、異なる専門性を持つ職種同士の信頼関係と協働が不可欠です。学科を越えて共に「未来の医療」を考え、議論した経験は、学生たちが将来、チーム医療の担い手として歩み出すための貴重な第一歩となりました。