研究・産学官連携の研究TOPICS 【医療検査学科】小原仁准教授が「情報活用コンペティション」において3年連続受賞

医学部医療検査学科の小原仁准教授が、公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会主催の2025年度(令和7年度)「情報活用コンペティション」において、「優秀賞」を受賞しました。

本コンペティションは、医業経営の発展に資する優れた情報活用事例や分析ツールを表彰するもので、全国から応募された成果物の中から、実務への活用可能性や独創性が高く評価された取り組みに授与されます。

小原准教授は、2023年度(令和5年度)の「優秀賞」、2024年度(令和6年度)の「奨励賞」に続き、今回で3年連続の受賞となりました。

■令和7年度 情報活用コンペティションの結果発表


「DPCデータを用いた将来入院需要分析のためのデータ構築手法:復元抽出法による患者集団シミュレーション」

本研究は、病院が将来の医療需要を見据えた経営判断を行うための分析基盤を構築したものです。人口減少や高齢化が進む中、医療機関では「病床数を維持するべきか」「診療機能を特化すべきか」「将来的な投資を行うべきか」といった経営上の重要な意思決定が求められています。しかし、従来は過去実績をもとにした議論が中心であり、将来の人口構造変化を踏まえた定量的な検討は十分とは言えませんでした。

 本研究では、整形外科専門病院(100床)のDPCデータを活用し、患者の年齢構成や地域人口の将来推計、過去の入院実績推移を組み合わせることで、将来の患者集団をシミュレーションする手法を開発しました。さらに、将来の入院件数や病床稼働率、在院日数、疾患構成などを推計し、病院経営に必要な指標として可視化しています。

 この分析基盤により、人口減少が進む地域では病床規模の適正化や診療領域の見直しを検討する材料となる一方、需要増加が見込まれる地域では増床や機能強化への投資判断を支援することが可能となります。また、地域医療構想調整会議などにおいて、自院の将来像を客観的なデータに基づいて提示できるため、地域における役割分担や機能分化に関する議論にも活用できます。

 本研究で開発した手法は、DPCデータを保有する多くの医療機関で導入可能であり、将来の医療需要変化に対応するための実践的な意思決定支援ツールとして期待されています。


小原准教授コメント

「人口減少や高齢化の進展により、医療機関にはこれまで以上にデータに基づく経営判断が求められています。本研究は、病院が将来の地域医療需要を見据えながら、より客観的かつ戦略的な意思決定を行うための基盤づくりを目指したものです。今回の受賞を励みに、今後も医療現場で活用できる実践的な研究を推進し、地域医療の発展に貢献していきたいと考えています。」

 本学では今後も、医療データサイエンスと医療マネジメントを融合した研究・教育を推進し、地域医療の課題解決に貢献する人材の育成と研究活動に取り組んでまいります。


2025.05.29【医学部医療検査学科】小原准教授 日本医業経営コンサルタント協会『情報活用コンペティション』で2年連続受賞


研究TOPICS

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