学部・大学院のTOPICS 学生が久留米市指定無形民俗文化財「柳瀬おくんち獅子舞」に参加
10月11日、経済学部の藤谷岳ゼミの学生と「地域創造特講(伝統文化と地域社会)」の受講生が、久留米市指定無形民俗文化財「柳瀬おくんち獅子舞」に参加しました。学生たちの参加は、昨年に引き続き2回目です。
地域の人々によって大切に守り、受け継がれてきた祭りや風習などの伝統行事は、担い手不足などにより、継続が難しくなっている現状があります。学生たちは、地域に根付く伝統文化を実際に体験し、その魅力や歴史に触れるとともに、伝統行事の継承に向けた課題について学びました。
「柳瀬おくんち獅子舞」とは
「柳瀬おくんち獅子舞」は、筑後川中流域に伝わる、棕櫚(しゅろ)の毛を胴体に用いた珍しい二頭獅子舞です。楽器を使わず、二頭の獅子が息を合わせて舞うことが特徴です。社伝によると、承元2年(1208年)創立の柳瀬玉垂命神社で、旧暦9月9日の重陽の節句に合わせ、無病息災や家内安全を祈り、邪鬼を払う行事として受け継がれてきました。久留米市指定無形民俗文化財であるとともに、「筑後川遺産」にも登録されています。
継承の現場を体験
祭りは午後2時ごろに始まり、集落内の家々を回る「門付け(かどづけ)」が行われました。学生たちは白い衣装に黒い帯、腰簑を身に着け、獅子の担い手として参加。獅子頭を持ち、獅子の胴体にあたる簑を背負いながら、顎を打ち鳴らして集落内を巡りました。この日は約4時間かけて42軒を訪問し、地域の方々との交流を深めました。
夜は、獅子舞と面を伴って集落内を巡った後、柳瀬玉垂宮の境内で「堂廻り(どうまわり)」や「坪舞(つぼまい)」が行われ、獅子舞が奉納されました。
今年は、昨年祭りを見学した学生2名が、自分たちも坪舞に挑戦したいと考え、約3週間前から練習会に参加しました。稽古を重ねたものの、今回は実際に坪舞を披露するには至らず、当日は坪舞を行う際のサポートを担当しました。伝統の技を習得する難しさや、継承に向けて積み重ねられる努力を知る機会となりました。
学生がそれぞれの形で祭りの継承に関わる
獅子舞への参加が基本的に男子に限られるなか、昨年度の受講生である女子学生は、自分たちにできる形で祭りの継承に関わろうと、取材・記録による発信に挑戦しています。現在、祭りに向けた準備や練習、本番の様子を取材・撮影し、動画の制作に取り組んでいるところです。
また、祭り当日は取材・撮影に加え、夜の境内で行われる堂廻りや坪舞の際にアナウンスを担当し、祭りの歴史や伝統、行事に込められた意味を来場者に伝えました。
取材・撮影を担当した経済学部文化経済学科3年の池田咲希さんは、「地域にとって大切な行事であることを実感し、その魅力をもっと多くの人に伝えたいと思い、動画制作を提案しました。祭りの本番だけでなく、準備や練習の様子、参加者の生の声も記録することで、後から見返したときにも当時の記憶がよみがえるような動画にしたいと考えています。動画をきっかけに、若い世代が伝統文化や自分たちの地域の祭りに興味を持ち、地域の方々にとっても、祭りへの誇りを改めて感じる機会になればうれしいです」と制作する動画に対する思いを話しくれました。