研究・産学官連携の研究TOPICS 【研究者インタビュー】医学部法医学講座 二宮 賢司 教授

【研究者インタビュー】医学部法医学講座 二宮 賢司 教授

社会へ還元する死因究明。一歩一歩の積み重ねが、誰かの未来を守る

本学の研究活動は多くの研究者により支えられています。このシリーズでは、研究者を中心に、研究内容やその素顔を紹介していきます。

法医学講座について教えてください

法医学講座は、学内外で法医実務、研究、そして教育を担う講座です。法医実務と聞くと、多くの方が「司法解剖」をイメージされるかと思いますが、それだけではありません。事件性のない死因究明のための解剖や、身体的虐待や傷害事件において怪我の成り立ちを推定する「生体鑑定」という分野も含まれます。私たちは、亡くなられた方の最期の声を聴くだけでなく、生きている方々の権利や安全を守る役割も果たしています。

医師を志したきっかけと、法医学を選んだ理由

医学部に入った当初は、実はそれほど深い動機があったわけではありませんでした。ただ、ぼんやりと研究への興味があり、直接社会の役に立てる仕事に魅力を感じていたのだと思います。 転機となったのは、琉球大学時代の恩師である宮崎哲次教授の講義です。その内容が非常に面白く、法医学という分野に引き込まれました。

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どのような研究を行っているのですか

これまで「局所陰圧損傷」という特殊な損傷について研究し、学位を取得しました。これは、例えば「強力な掃除機で腕を吸われたらどうなるのか」といった現象を解明するものです。実際の事故をきっかけに始まった研究ですが、こうした不幸な事例の状況を明らかにし、社会に還元することで再発防止に役立てることこそが、法医学の重要な任務だと考えています。 現在は、日々の実務負担を軽減するための簡便な検査法の開発などにも関心を持っています。

主な研究以外で取り組んでいるユニークなテーマ

実は、人間の死因究明だけでなく、「実験動物の死因究明」にも取り組んでいます。他施設と共同で、予定外に死亡したニホンザルの解剖などを行っているのですが、これがなかなか興味深く、良い気分転換にもなっています。

休日やリフレッシュの方法はありますか?

疲れた時や行き詰まったときは、お酒を飲んだり、運動をしたり、あるいは早めに寝てリセットするようにしています。寝る前に布団の中で読むSF小説は、良いリラックスタイムです。 自転車通勤とボルダリングは、沖縄時代から続けている習慣です。久留米は道が平坦で自転車が非常に楽なのですが、走行距離が短くなってしまい、少し運動不足を心配しているところです(笑)。

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若い研究者や学生へのメッセージ

ある程度の計画を立てて、目の前のことをきちんとこなしていれば、気づけば案外遠くまで行けるものだと思います。無理をしすぎず、一歩ずつ頑張ってください。

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略歴

2008年3月 琉球大学医学部 卒業
2012年3月 琉球大学大学院医学研究科博士課程 修了
2012年4月 琉球大学大学院医学研究科法医学講座 特命助教
2015年4月 同 助教
2018年4月 同 教授
2026年4月 久留米大学医学部法医学講座 教授

日本法医学会評議員
日本法医学会認定医

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